理念なんて必要ない
先日、ある経営者からこう言われました。「理念なんて必要ないだろう! 理念で飯が食えるか。それよりも売り上げを上げる方が先だ。売り上げを上げないと社員を養えない」
確かにその通りかもしれません。
今生きるために必要な売り上げが足りてないならば、まず売上げを上げる事はとても重要なことです。
しかし、経営者は常に短期と長期の両方を見ていく必要があります。現場は短期的な考え方で事業活動を行うべきです。経営者は短期だけではなく長期的視点も必要です。
一年後や三年後に自社がどうなっていたいかを考えるべきです。
自社がどうなっていたいのか。それは経営者が示すべきです。経営者が示さない限り誰も示してくれません社員には経営者の頭の中までわかりません。
理念やありたい姿があってやるべきことがわかる
向かうべきありたい姿と現状の状態を比べたときに足りないものが見えてきます。そのギャップが企業の問題であり、問題解決するべき課題がわかるのです。
つまり、ありたい姿がないと問題が何なのかはっきり分からないのです。
向かうべき方向性をはっきりさせ問題点を見出し課題を解決していくことが事業活動そのものになります。
理念やビジョンの設定方法
では理念やビジョンはどう設定するべきでしょうか?
正解はないと思います。なぜなら、経営者が考えることそのものが理念でありビジョンであるからです。
経営者個人の利益だけを考えるのであれば理念なんてなくていいです。
しかし、会社として組織として未来永劫存続していくためには理念やビジョンは必ず必要です。そして盛り込むべきことがあります。
自社だけでなくお客様、地域そして社員を幸せにすることが企業の役割です。
つまりポイントは「お客様、地域、社員がどうやって幸せになるか」を言葉にするべきなのです。
顧客満足や従業員満足を掲げている企業は多いです。しかし満足と言うのは人それぞれです。
顧客にとっては販売金額を下げれば満足になります。従業員にとっては給料を上げれば満足につながります。それでは会社はやっていけません。
人は、人に喜ばれることにより幸せを感じます
果たしてお金だけで満足度を測っていいのでしょうか?
人はお金だけではありませんね、人は人から認められることで存在感を感じるのです。そして自己成長や人に喜ばれることで幸せを感じることができるのです。
「社員にどう幸せになってもらいたいか」
ぜひ理念やビジョンに示していただきたいと思います。
今の売り上げを作る事はとても大事ですがそれよりも大事な事は幸せになるということです。
前述の経営者も社員の幸せを願っていることに変わりは無いはずです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
高橋 光久
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