「質問の技術」へのご質問への回答
参加していただいた皆様には本当に感謝申し上げます。
全員が真剣なまなざしで聴講していただいたので、こちらもノッテしまい4分時間をオーバーしてしまい申し訳ございませんでした。
さて、参加していただいた方からのご質問にお答えいたします。
あくまで高橋の私見ですので異なる意見も当然あると思います。一つの考え方としてご参考にしていただければ光栄です。
Q1.「共感」がポイントとのことでしたが、相手の回答に全く共感できなかった場合は
どうすればいいですか?共感したふりをするとか?
とにかくまず受け入れます。相手の回答に共感できなくても、自分とは違う考え方があるという事実を受け入れます。
「なるほど・・・という意見もあるよね~」と
人は価値観が異なります。家族でも違うのに会社やお客さまと価値観が一致するわけがありません。そこで多様な価値観を受け入れるように考えます。
そのうえで、意見する場合はできるだけ相手に気づいてもらうアプローチをしたいですね。
「その考えで進めた場合、どのようなことになると思いますか?」
それでも相手から望む回答が出てこない場合は、
「自分の考えだけど、そうすると、〇〇のようなことが起きそうだよね。あるいは、△△の対応も必要になるでしょう」
傾聴は受容と共感です。どんなに共感できない回答でも受容してその価値観に共感することで前向きなコミュニケーションがとれるようになります。
「傾聴の技術」は高橋の最も得意とする専門分野です。後日セミナーを開催いたしますので、ぜひご聴講ください。
Q2.「不急」を打ち破るにはどうしたら良いのか。そのノウハウを教えてください。
とてもいい質問ですが、回答するのに2時間のセミナーが必要です。(笑)
文章でお伝え出来ないところが多いのが残念です。
ざっくり概要だけをお伝えします。
まず、回答にお答えする前に前提をご説明しましょう
営業が乗り越える4つの壁
営業にはお客様と関係を築く上で、乗り越えなければならない4つの壁があります。
この壁は、お客様の心理的壁です。営業活動においてこの4つの不の壁を取り払うことでお客様と関係が構築され受注へとつながっていきます。
顧客の心理状態は、まず初めに知らない人対して「あなたは何者?」という不信の心理が生まれます。そして、この不信を突破できないことが売れない要因の8割を占めています。
次に不要の壁。「それはいらないな」「必要ない」という心理です。お客様に必要なものはなにか? お客様を知り必要なものを想定して情報提供していくことにより不要の壁は取り払われます。
「不信・不要」の2つの壁に大きく労力がかかります。
そして、不適の壁。必要性はわかってもらえても「うちには適さないな」という壁。お客様の問題と課題をよく知り、ニーズに合うものを提供しなければなりません。
最後に、不急の壁。「必要なのはわかった。うちにはそれがいる。でも、今じゃない。来年の予算で検討する」といった急がないことです。
これらの営業活動の中では、お客様の4つの不の心理的壁を取り除いていくことが営業パーソンの仕事となります。
それぞれの壁を突破するには、ノウハウが必要だと思います。
一つ一つのノウハウが2時間程度のセミナーになるかもしれませね。
「不急」を打ち破るにはどうしたら良いのか?
さて、ご質問の「不急」を打ち破るにはどうしたら良いのか?
2時間のセミナーになる内容をざっくり一言で言ってしまえば
「購入(導入)しないことへのデメリットを訴求する」です。
購入(導入)する商品・サービスのメリットは恐らく、不要・不適の壁を突破するときに理解してもらったと思います。ですから、購入(導入)しないことへのデメリットを訴求します。
アプローチは2つあります。
1つめ、今購入(導入)しないと損をする
行動経済学では、100万円得するより、100万円損するほうが心理的に大きく負荷を感じるそうです。損することは避けたいというほうが強いのですね。
例えば、キャンペーンで今月末まで30%オフできます。来月からは通常価格に戻ってしまいます。来月ですと30万円と消費税がかかってしまいます。申し訳ありません。
今買うとお得になることもさることながら、先延ばしにすると損をするぞ。と思ってもらう方法です。
お金にすると、いやらしいですね。
ならば、サポートがなくなるとか、専門家の〇〇さんのアドバイスがつかなくなるとか、関連製品のおまけがなくなるとか
考えればいろいろありますね。
これらはマーケティングなので実践している会社はごまんとあります。真似ればよいと思います。
購入(導入)しないことのデメリットを相手に話してもらう
さて、もう一つ。こちらが本命です。
実際に実施している企業は少ないでしょう。なぜなら手法が難しいからです。
だからこそおすすめします。
購入(導入)しないことのデメリットを相手に話してもらうための質問をします。
例えば、
「今のままではどうなりますか?」
「導入しないとコストがかかっていくということになりませんか?」
「今着手せず先延ばしにするとどんなことが起きそうですか?」
こちらからデメリットを提示してはなりません。なぜならば、説得する形になるからです。
人は説得されたくない動物です。自分の言葉に従います。普段考えていなかったことでも、つい口に出てしまったことは実現したくなる心理が働きます。(認知不協和回避の法則)
購入(導入)しないことのデメリットを相手に話してもらう質問をしてあげてください。
営業成約率が飛躍的に上がるメソッド
しかし、もっと効果が上がる手法があります。営業成約率が飛躍的に上がる方法です。
でも難しいです。人の購買心理に基づいて手法を組みたて、顧客のニーズを洗い出して、答えてほしい内容を整理し、そして質問によって相手に思うような回答を話してもらう。
ニーズに当てはまりさえすれば、購入せずにはいられなくなります。
なんかいかがわしいですね。そうなんです詐欺師が使うテクニックと似ています。
なので、文章でお伝えしてよくない方向に使ってもらっては困るんです。直接お話して理解を確認したうえでお伝えするプロセスが必要だと思っています。
この手法を実践するためには、まず自分のマインドが正しくないとなりません。世の中に役立つことを真剣に向き合うことが必要になるんです。
なんだかうやむやにされたようで気分がよくないと思います。申し訳ありません。
でも、ブログなどに書くわけにいかない秘伝メソッドなのでご了承ください。
後日、セミナーをいたしますので、ご要望がありましたら是非ご一報をいただけると幸甚です。
Q3.「情」や「おもいやり」が相手にうまく伝わらずに悩んでいます。
どうすれば上手に伝えることができるか、ポイントはありますか?
相手や置かれた場面で変わってくると思います。
相手はお客様なのか、社内なのか、同僚か、上司か、部下かによっても対応方法が変わります。
この場合は、「部下に対して情やおもいやりが伝わらない」として回答させていただきます。
まず、先にも書きましたが、人の価値観は多様です。価値観が一致するわけがない。をベースに持つ必要があります。
次に、コミュニケーションで伝える側と受ける側ではどちらに責任があるでしょうか?
よくあるビジネス上のトラブルで、「言った言わない」があります。
伝える側は「言った」、受けた側は、「いいや聞いていない」
この議論ほど意味がなく、関係を悪化させるトラブルはありませんね。
では、どちら側に責任があるのでしょうか?
明らかに伝える側の責任です。大事なことならば相手に確実に伝えなければなりません。そして伝ったかどうか確認するところまでが、伝える側の仕事です。
したがって、伝え方は、口頭→可視化した文章(メモ、メールなど)→伝わったことの確認
になります。
この場合は「情」「おもいやり」を伝えるです。確認はできないでしょうね。
上司がいくら情をもって伝えたつもりでも、相手がそう思っていなければ伝わりません。
だから相手に感じてもらいたいものだ。という気持ちはよくわかります。
しかし、相手を変えるというのは不可能なことなんです。
私がとても好きな言葉で
「他人と過去は変えられない。変えられるのは、自分と未来だけ」
相手に思いが伝わらないことを相手のせいにせず、自分がまだまだ未熟なんだと思って接することで少なくても自分が変われます。からなず影響の輪が広がり伝えたい本人には伝わらなくても、周りの人には伝わることでしょう。その周りの人が本人に第3者として伝えるかもしれません。
人材の育成というのはまどろっこしいものです。
。。。。。と。
いやいや、ここまでは一般的な回答です。
でも、質問の技術としてお答えするならば、ぜひ以下を試してください。
相手に情やおもいやりを伝えたいならば「あげもなか」
やはり「あげもなか」が使えます。
情や思いやりを感じてもらうのは、自分のやりたいことに賛同して支援してくれる人に感じるはずです。
田中君は、明日とても大事なプレゼンがあります。そこに急に顧客からクレームの電話がかかってきました。プレゼンの準備をしなければならない田中君は途方に暮れています。
そこに、上司の佐藤さんがこう言葉をかけます。
「おい、田中。顧客からクレームか? 明日の準備は大丈夫なのか? 確か田中が企画して進めてきた田中の肝いりの提案だよな? どうしてもやりたいんだったよな? わかった。田中。顧客のクレームは俺が対応するから、明日の準備を進めてくれ。俺は田中のプレゼンを何としても成功してもらいたいと思っているからな。その代わり頑張ってくれよ」
情や思いやりを感じるでしょう。理由は田中君がやりたいことに支援するからです。
心の底から感謝することでしょう。
では、どうやって相手のやりたいことを聞いておくことができるのか?
そこに課題を聞くフレームワーク「あげもなか」を使ってください。
質問の技術セミナーに参加していない方には「あげもなか」がなにかわからないと思います。大変失礼しました。
今後も再度セミナーを開催しますので、ご聴講いただきますようお願いいたします。
以上、ご質問にお答えしたつもりですが、答えになっているでしょうか。
不明な点は何なりと投げかけていただければと思います。
ビジネスを効率的スキルアップする最もよい手段は、「パクリ」だと思っています。
自分だけで思考するには限界があります。他者の視点や新しい考え方が自分の考えと融合して新しいノウハウや進歩が生まれるのでしょう。
そのために、セミナーに足を運んでください。
今は安いセミナー受講費を設定していますが、その数倍の価値を提供しているつもりです。
「受講された方から3万円でも行きますよ」と励みになるお言葉をいただきました。
いずれ受講料は上げていくことになると思います。
その前にぜひ参加していただければ幸いです。
以上。不急への対策でした。
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高橋 光久
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