お店のファンをつくる！「まちゼミ」とは？

中小企業診断士／１級ファイナンシャル・プランニング技能士の米澤智子です。
公的支援の仕事の一つに「商店街支援」があります。
今回は、今多くの商店街で取り組まれている「まちゼミ」についてご紹介します。

商店街で買い物・・・していますか？

皆さんは「商店街」でお買い物をされていますか？
そもそも住んでいる地域に商店街がない・・・
お店が薄暗くて入りづらい・・・
あのお店はそもそも何を売っているの？？
夏祭りは行くけど、それ以外はあまり・・・

という声を時々聞きます。
「商店街のお店は入るのがこわい」という声も聞いたことがあります。

私は家のすぐ近くに商店街があり、そこでよく買い物をしています。
商店街のよさ・・・それは
「人の顔と顔が見える！」ということ。
店主さんのおすすめ、こだわり、それが商品やサービスによ～く反映されているところは
次もぜひ買い物をしよう！と思わせてくれます。

そこで、今、元気のある商店街が取り組んでいることの一つに
「まちゼミ」があります。

「まちゼミ」とは？

「まちゼミ」とは、お店の店主が
お店の人だからこそ分かる、ちょっとしたコツやノウハウを教える
小人数のゼミ講座です。
愛知県岡崎市で始まり、現在では全国約360地域！で
開催されています。

【参考ページ】
岡崎まちゼミの会・得する街のゼミナール〝まちゼミ〟
全国商店街支援センター　まちゼミ研修事業

例えば、カレー屋さんであれば「家で作れる！手軽な本格カレー」
美容院さんであれば「お子さんの前髪カットの方法」
といったようなものです。

ポイントは「小人数」ということです。
１つのゼミは、多くても7人程度です。
また、ゼミ中の販売や勧誘行為は一切禁止です。
「そんな少なくて、しかも売らなくていいの？」と思われるかもしれません。

このまちゼミの目的は、
・店主と直接コミュニケーションをし、店主の人柄を知ってもらうこと
・お店のこだわりを知ってもらうこと
・顧客と店主が顔なじみになること
です。

つまり、お店のファンを作っていく取り組みなんですね。

人のつながりが商売の土台

もちろん大手スーパーにもこだわりがあるかもしれません。
でも、お店の方と会話をしたことがありますか？
スーパーのお店の方の名前と顔、一致しますか？？
バイトさんは毎日違う人かもしれませんね。
（ちなみに、私の近所のスーパーにはかっこいいレジ打ちのお兄さんWさんという人がいて
早くて正確なのでその人のレジにいつも並んでしまいます・・・）

さまざまな商品やサービスがあふれる時代、
そしてネットで買い物ができる時代・・・
顧客は「信頼がおける」モノやサービスを求めています。
ここに商店街の個店の強みが生かされるのです。

商店街の個店の強みは「店主のこだわり」です。
商店街の店主たちは、常に質の高い商品やサービスを研究しています。
「この店主が勧める商品であれば」と、顧客は信頼して買うのです。
逆に、こだわりやその店ならではの価値がみえないお店は
大手と価格競争に巻き込まれ、お店を存続できなくなってしまいます。

しかし、この「店主のこだわり」は
実際にお店にはいり、店主と話してみなければ
なかなかわかりづらいもの。
商店街の個店の敷居を低くし、
地域住民の「人と人のつながり」を思い出させてくれるのが
この「まちゼミ」かもしれません。

「まちゼミ」を主宰した信金さんの記事を執筆いたしました。
よろしければ合わせてご覧ください。

商店街活性化に奔走、他行と差別化して信頼を築く【横浜信用金庫大口支店】

みなさんも、近くにある商店街にぜひいってみてくださいね！
楽しい出会いが待っていますよ！

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