中小企業診断士の奥田です。
前回に続きこのテーマを取り上げてみました。
2017年の訪日外国人の速報が国土交通省より発表されました。それによると2869万人で前年2403万人から19%の増加です。あと2年後に迫った2020年の4000万人の目標はこのまま行けばクリアされそうです。
前回、中小企業者がインバウンド需要を取り込みために、ソフト=「迎え入れるやる気」、ハード=「快適な決済インフラ」の二つを申し上げました。
「千載一遇のチャンス」はわかってるが、どう商売に結びつけるんだ、というのが正直なところでしょう。
地元千葉県では・・・どう盛り上げるか
私はこの半年間、地元千葉県の中小企業者がインバウンド需要をどう取り込むかを仲間と研究してきました。少しご紹介させていただければと思います。
千葉県といえば日本の玄関口の成田空港を有し、幕張メッセや東京ディズニーシーなどが代表的な訪問地です。しかし、多くの外国人はまずは東京に入りそこから観光が始まるのがほとんどです。残念ながら千葉県は通過する場所なんですね。
そこで我々は、まだまだ千葉のいいところを伝えきれてないと考え、「モデルルートの開発」、「それをどう外国人に発信するか」、「地域の観光協会などをどう巻き込んでいくか」などを考えました。
日本の良さ、は千葉にもふんだんにあります。外国人の観光の嗜好は「体験型」に移っているので、「自然、食、文化、歴史」などの千葉の良さを「点から面で体験する」という考え方です。
地域一体から、連携して面で一帯に。
こうした千葉の良さを伝えられる一例として成田空港の東側エリアがあります。
成田から車か電車で東に向かえば、小江戸と水郷の町「佐原」、漁港と360度海の見える町「銚子」などがあります。こうした場所への1泊2日のパッケージを作って地域間で連携し、地域の商店も一緒に盛り上げるのです。
最近は中国や東南アジアからも個人旅行が増えてきましたので、そうした情報を観光の手配を行う業者(ランドオペレーター等)に連携したり、SNSなどで外国人に発信していきます。
つまり東京や有名観光地だけが恩恵にあずかるのではなく、そうでない地域は「どうやって来てもらうか」の活動が地域をあげて必要なのです。
さいごに
「どうすれば旅行者が来てくれるのか」の実例として、宿泊施設があまりない東京の西新井の例があります。この地区のホテルでは寿司握り体験や着物体験などを地域住民が一緒になって外国人観光客を喜ばせています。
立地ではなく魅力作りなのです。魅力がなければ誰も来てくれませんからね。
私はこれからも、中小企業診断士の立ち位置としてこのテーマを掘り下げ、多くの仲間たちと盛り上げていきたいと考えています。
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